饅頭(マントウ)~竜神の贄~
竜神は、激流となって、ぐんぐん川を下っていく。
その頭部で、虎邪は身を低くして、前からの風に耐えていた。
竜の形は取っているが、如何せん水なのだ。
持つところもない。
---けど、飛び乗れて良かった。ひらりと竜に飛びついたはいいけど、竜神が受け止めてくれなかったら、そのままばしゃんだぜ。この俺がそんな失態、姫の前で犯せるかってんだ---
見た目は水なのだが、何故だか虎邪の身体は、ちゃんと頭部に乗ったのだ。
それこそが、竜神が虎邪の祈りを聞いてくれたと思っていいだろう。
水の竜の進む先に、鬱蒼とした森が見えてきた。
「あそこに、この町に害成す輩が集まっているはずだ。竜神様への供物を盗み、長の姫君を奪い、この地を奪おうとする悪党に、どうか天罰を!」
呟くように言う虎邪に応えるように、水の竜は一際大きくうねると、速度を増して森に突っ込んだ。
そう大きな森ではない。
入るとすぐに、件(くだん)の輩が目に入る。
思った通り、あの太った男が、いつもの破落戸を従えて、祭壇から身を乗り出していた。
供物が流れてくるのを待っているのだ。
その頭部で、虎邪は身を低くして、前からの風に耐えていた。
竜の形は取っているが、如何せん水なのだ。
持つところもない。
---けど、飛び乗れて良かった。ひらりと竜に飛びついたはいいけど、竜神が受け止めてくれなかったら、そのままばしゃんだぜ。この俺がそんな失態、姫の前で犯せるかってんだ---
見た目は水なのだが、何故だか虎邪の身体は、ちゃんと頭部に乗ったのだ。
それこそが、竜神が虎邪の祈りを聞いてくれたと思っていいだろう。
水の竜の進む先に、鬱蒼とした森が見えてきた。
「あそこに、この町に害成す輩が集まっているはずだ。竜神様への供物を盗み、長の姫君を奪い、この地を奪おうとする悪党に、どうか天罰を!」
呟くように言う虎邪に応えるように、水の竜は一際大きくうねると、速度を増して森に突っ込んだ。
そう大きな森ではない。
入るとすぐに、件(くだん)の輩が目に入る。
思った通り、あの太った男が、いつもの破落戸を従えて、祭壇から身を乗り出していた。
供物が流れてくるのを待っているのだ。