研修の夜
唇が離れ、抱き合っているときに、嶋田くんの腕の中で私は言った。


「私も……。好き、嶋田くんのこと。ずっと目で追ってた」


告白した途端、恥ずかしくなって、すぐに顔を胸にうずめた。


「すっげー嬉しい」


抱きしめる腕に更に力が込められる。


「でも、俺ね、ホントは森川さんの視線に気づいてたんだ。よく目が合うなって」


その言葉を聞いて、思わず顔を上げた。

驚いた私の顎に軽く手を当て、彼はクスクスと笑う。



「嘘だよ、俺のほうが見てたんだから。目が合うのも当然じゃん」



やっぱりすごく女慣れしてる気がする。
でも、いいか。今が幸せだから。



それから、もう一度ゆっくりと深いキスをした。






春。入社四日目で社内恋愛。会社に行くのが楽しくなりそうな予感に心が踊る。


いっぱい頑張らないと。
仕事も恋愛も。




「そういえば、暗記大丈夫?」

「うん、ホントはただの口実だから」

「やっぱり。そうだと思った」



明日は研修の最終日。

だけど、二人の時間はこれからも続く。


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