先生が私の名を呼ぶ時~ココロに差した光~


「えっ・・!?」


向こうもこちらに気づいたのかびっくりしたような顔をしていた。


うそ・・!?何であの男が・・?


「ん~?なんだ河内、知り合いなのか?」


世界史の先生が意外な顔で見てきた。知り合いっていうか・・


「昨日たまたま会っただけです。」


男がそういうと世界史の先生はそうかと納得したようだった。


「え~、では紹介するぞー。黒崎拓真先生だ。これから松林先生が戻るまでの間代わりに授業をしてもらうことになった。では先生、一言を・・」


世界史の先生が促すように言うと黒崎拓真はうすい唇を少しひらいた。


「はじめまして。今日から数学の松林先生の代わりにきた黒崎です。よろしく。」


言い終わると少しの沈黙のあとにあの劈くような悲鳴があがった。


「はーい、皆静かに!!えー、そうだなぁ・・俺今日仕事溜まってるし・・。あっ!そうだ河内!代わりに黒崎先生に学校の中を案内してやってくれ。」


いきなり名前をよばれたのと案内をするということに驚いて声も出ない。


「えー!」「いいなぁ~」「私もやりたぁーい」などと口々に皆が言うが私には何も聞こえずただ「何で私!?」と思っていた。


「よし!じゃあたのんだぞ~」


先生はひらひらと手を振ってどっかへ行ってしまった。


と同時にクラスの皆の質問タイムが始まる。黒崎拓真は困ったようにやんわりと答えていた。


「せんせぇって彼女とかいるんですかぁ~?」


「あー・・どうだろう」


「せんせー、拓真ってよんでい~?」


「先生で・・・」


「先生好きぃ~」


「はは・・どうも」


あー・・イライラする。どうでもいいしそんなこと・・。そう思っていると隣から声をかけられた。学年で1番かっこいいといわれている篠原くんだ。


「河内は行かないの?」


「別に・・興味ないし」


冷めた声でそういうとははっと笑ってたしかにっという篠原くん。


結局その日の授業は先生への質問で終わった。


「円!黒崎先生ってかっこよかったね~!ってか円知り合いだったの!?」


ユキが私に聞く。


「別に知り合いじゃないよ」


そういうとユキは「そっかぁ」といって別の話になった。





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