もう春は来ない


 高校二年生の僕らは、所詮その程度で。

 たぶん明日も、あさっても、ずっとこんな感じで。


 春も、夏も、そして、秋も冬も。

 学校もうちも、代わり映えもなく。

 学科制で、クラス替えのない僕らは、毎日が同じように繰り返されていて。

 同じ毎日を、なんとなく過ごしている。


 それはたぶん。

 コイツも。

 きっとみんなも。


 それでも、春だけは、誰もがキモチ良くって。

 サクラの花びらも、僕らの頭の上を、心地よさそうに舞っていた。


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