瞳の向こうへ
行先は親戚のおばさんが入院してた病院。

そっか……。なら私が人違いだと思ってた翔君は間違いなく翔君だったんだ。

会えなかった……わざと会わなかったのかなあ?

久しぶりの雲ひとつない真っ青の空は太陽がまぶしい。暑い。

病院に到着し、受付の人に病室を尋ねた。

もちろん松井さんから聞いてるのでそんなことしなくてもいいんだけど、礼儀としてね。

エレベーターで五階まで上がり目の前のデイルームに松井さんと……男性と女性が。知らない。誰?

「ご苦労様です」

「水飲んでもいいですか?暑くて」

備え付けの自販機で小さいペットボトルのミネラルウォーターを買って飲み干しました。

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