身勝手な恋情【完結】
だけど――
素直でいいやつ???
祐さんの言葉におもいっきり動揺してしまった。
そんな私を目の端にとらえた祐さんがクスッと笑う。
「信じられない?」
「え……いや、そうでもないかもしれません」
一瞬驚いたけれど、今となってはわからないでもないかも。
確かに蓮さんって、ひねくれて意地悪ばっかり言ってるような癖のある男の人に思えるけれど、大昔の恋に深く傷ついて、今でもその痛みを思い出して苦しんでいるくらいだもの。
人一倍ピュアで真っ直ぐだったからこそ、その傷は深いのかもしれない。
そっか……
蓮さんって昔は『可愛いヤツ』だったんだ。
その頃の蓮さんに、ちょっと会ってみたかったなぁ……。
なんて、うすらぼんやり妄想にふけっていると――
「やっぱり……ズルイ!」