身勝手な恋情【完結】

私に魅力があったら社長との未来は違っていた?

たとえば私が和美みたいに美人だったら――

そもそも社長は色気なんかに惑わされるタイプだろうか。


いやいや、社長だって男だし、お酒に酔ってエッチだってしちゃうんだから、案外普通の男なのかもよ?


そう、神様でもなんでもなく普通の男で――

誰かに恋をしたりするのかも。

恋?

社長が恋……?


似合わないな。うん、似合わない。


あの低体温の鉄面皮が恋をしてキラキラする様子を想像するだけで笑ってしまう。


いや、正確には、私でない誰かに恋をする社長を想像するのがイヤなだけ、という劣等感から来る嫉妬みたいなものなんだろうけど…。







< 27 / 469 >

この作品をシェア

pagetop