身勝手な恋情【完結】
いくら焦っていたとはいえ、祐さんに限ってそんなはずないと思うけどなぁ……。
「ん……何か言ってたような気もするけど。まぁ、いいよ」
蓮さんはさして興味がなさそうに、くしゃくしゃと髪に指をいれかき回す。
「まぁ、いいよって……祐さん、可哀想……」
そんなあっけらかんとした態度に、思わず本音がこぼれてしまった。
「いいんだよ」
蓮さんはくすりと笑って、もたれていたドアから離れ私のもとへとやって来る。
そしてコーヒーメーカーの前に立つ私に直接触れず、背後のテーブルに両手をつき、距離を近づけた。
蓮さんの体温が近い……。
ふわふわしちゃう。
なんだか職場でここまで近づくのって……ドキドキする。
すごく悪いことをしているみたいだ。