身勝手な恋情【完結】
「あの本、好きです。蓮さんの作品を知ってすぐに買いました!」
「そう」
さらっと流されたけど、PCを見つめる横顔はほんのすこし嬉しそうに見える。
「パソコン……その、コラム……見てもいいですか?」
「ん……別に面白いもんじゃないけど?」
そう言いながらも、蓮さんは上半身を私に向ける。
面白い、面白くないの問題じゃない。
ただ蓮さんがどんなことを書いているのか知りたかったから、嬉しかった。
喜びいさんで彼のもとに近づき、ディスプレイを覗き込む私。
そしてすぐに文字の羅列に夢中になった。
蓮さんがどうしてこの仕事――
インテリアデザイナーをやろうと思ったのか、から
学生時代のこと、修業時代の話、国内の大きなデザインの賞にノミネートされたときのことなどなど、複数回に分けて連載されているらしいコラムだった。