身勝手な恋情【完結】
「やだ、帰らない~! 放してよ! 織音(おりおん)、一緒にいたいの! うちには帰らないー!」
可憐さんは私服だった。精一杯大人っぽくしているのか、制服の真面目な彼女とはとても同じ女の子だとは思えない、派手なギャルっぽい格好をしている。
あれなら女子中学生には見えないかも。
そしてオリオンというのは、あの金髪の男の子のことらしい。
可憐さんが蓮さんに手を引かれて大騒ぎしているのを、細身のパンツに手を差し込んだまま、苦笑しつつ眺めている。
「子供は帰る時間だよ」
「私、子供じゃないもん!」
「ここを追い出したら声掛けたやつについていくなんて、俺を脅したろ? お前のわがままにスゲー困らされたよ」
「そんな……」
絶望的な顔をした可憐さんから視線を逸らし、織音と呼ばれた彼は、蓮さんに視線を向ける。