身勝手な恋情【完結】
いろんな可能性を考えていると――
心臓がドクン、ドクンと存在を主張し始める。
そういえば、いつか見た知寿さんは、ピアスを開けていたような気がする。
でもまさか。嘘だよね。
っていうか、そんなはずない。
蓮さんはこんな形で私を裏切ったりしない。
私とケンカしたからってそんな――
まさか……
耳の奥がウワンウワン、と音を立てて鳴り始める。
足元がグラグラして、まともに立っていられない。
「蓮さん……」
ピアスを見つめ、ボーッと突っ立っていると、突然空気を切り裂くように、充電していた私の携帯が鳴り始めた。