身勝手な恋情【完結】

できれば私がそうしたかったけど――

私はもう自分から離れてしまったから。そんな権利はない。


それに、今のこの苦しい気持ちが明日も、明後日も続くとは限らない。

未練だって、いつかきっと消えてなくなる。




――――……




「櫻」

「和明。久しぶりね」

「久しぶり。偶然だな! で、偶然が重なる俺を運命の相手だと思って、よりを戻そうって、思わない?」

「全然」

「あー……」



じっとりと汗ばむ夏。

和明と再会したのは、やっぱりGuido Fawkesのカウンターだった。

と言っても彼と待ち合わせをしていたわけじゃなくて、私は和美を待っていたんだけど。



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