身勝手な恋情【完結】
「きゃっ……!」
バランスを失った私は、そのまま床へとお尻をついてしまった。
「蓮さん……」
別に痛くもなんともないのだけれど、ショックだった。
いったい何が起こってるの?
「――ッ……」
全身で大きく息を吸いながら、シャツの袖で口元をぬぐい呼吸を整える彼。
「あの……どこか、悪いんですか……?」
「――」
「病院、行ったほうがよくないですか……?」
明らかにいつもと違う。
大変な病気だったらどうしよう、蓮さんを失うと思ったら、本当に、気を失いそうなくらい怖かった。