早く気づけ、バカ。





「あ、もうすぐ行かなきゃ。」

「えー??」


「文化祭のこといろいろ決めるらしいよ。」


「そっかぁ。ほな、またね。」


「ばいばい!!」



しょーちゃんと別れ、教室に戻り、席に着いた。


隣には智治が着席していた。



___キーンコーンカーンコーン


___ガラガラ



扉の音を響かせながら先生が入ってきた。




「起立、気をつけ、礼。」


委員長が号令を掛け、授業が始まる。



「えー、もうすぐ文化祭だな。」



禿げたうちの担任がしゃべりだす。

こいつ名前覚えてないや…。



「そこで、実行委員を決めてもらう。男女一人ずつな。」




男女一人ずつか。

うわ、絶対やりたくないなぁ。




「やりたいやついるかー?? 挙手してくれ。」




そんなこと言っても誰も手を上げるはずもなく。



シーンっと教室は静まり返る。




「はぁ…、まぁそうだろうとは思った。じゃあ…

 男女の出席番号一番の人、実行委員な。」




男女の一番…


それって。




「じゃあ、赤坂と、井上、よろしく!!!」
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