早く気づけ、バカ。




「私…?」



しかも、智治と実行委員なんて。

ずっと一緒じゃん…



「じゃあ、出し物とか決めといてくれな。」

「え、ちょ!!」

「二人でよろしくー。」


担任は教室から出て行った。




あのクソ禿げぇ!!

絶対うらんでやる!!

来世もはげちゃえ!!





カタンッと智治が席からたって、教壇へと進む。

私も慌ててその後についだ。






「えーと、とりあえず出し物決めよーぜ。」




智治がそういった瞬間たくさんのガヤが飛ぶ。

「智治ー! 俺焼きそば屋さんしたい!!」

「こら、それは俺の好きなもんだろ!!」


「俺猫耳喫茶!!」
「私、コスプレ喫茶したーい!!」



「あー、はいはい。とりあえず静かにー。あ、絹悪いんだけど、黒板に書いてくんね?今からみんなに何が言いか聞くから。」

「あ、うん。」




_絹_。


そう、呼んでくれた。


それだけで私は


思わず頬が熱くなって



下を向いて、唇をかみ締めた。
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