Mezza Voce Storia d'Aore-愛の物語を囁いて-
「エレノアたちにも従いてきて欲しいわ。パースに行く際はケインを筆頭に、騎士団を作って頂戴」
ケインは一度すっと足を止めると、ジョーンを振り返って返事をした。頭を下げてから、また前を向いて歩きだした。
「騎士団は国王陛下がご用意なさるのでは?」
キャサリンが質問する。少し不機嫌そうな声だった。
初めてキャサリンの声を聞いたから、これが地声なのかもしれない。
「ジェイムズが用意するのは、国王を守る騎士団でしょ? 私は、私を守る騎士団を連れていくのよ」
「王妃陛下の騎士団は何人くらいですか?」
「人数はケインに任せます。ケインは優秀よ。私があれこれ注文をつけなくても、心得ていますから」
ジョーンの語尾が強くなった。
ケインは一度すっと足を止めると、ジョーンを振り返って返事をした。頭を下げてから、また前を向いて歩きだした。
「騎士団は国王陛下がご用意なさるのでは?」
キャサリンが質問する。少し不機嫌そうな声だった。
初めてキャサリンの声を聞いたから、これが地声なのかもしれない。
「ジェイムズが用意するのは、国王を守る騎士団でしょ? 私は、私を守る騎士団を連れていくのよ」
「王妃陛下の騎士団は何人くらいですか?」
「人数はケインに任せます。ケインは優秀よ。私があれこれ注文をつけなくても、心得ていますから」
ジョーンの語尾が強くなった。