Mezza Voce Storia d'Aore-愛の物語を囁いて-
「二月二十一日、パースで決行します」
ロバートが髭についたエールの泡を手の甲で拭うと、嬉しそうに笑った。
「パースの、どこだ?」
ロバートの目が輝いていた。
「グレイフライアーズ修道院です。深夜、眠りについた時に。詳しい場所は僕が案内しよう」
「おいおい。勝手に話を進めないでくださいよ」
女と離れたダグラスが話に参加してきた。エールを片手に持って、頬を赤くしている。少し酔っぱらったのだろうか。
ロバートが前屈みになった。早く計画を練ろうと、やる気を見せている。
反対にダグラスがソファに深く座り、足を組んで座った。寄りかかってくる女を、面倒くさそうにあしらった。ロバートとケインで話を進めているのが気に障ったようだ。不機嫌そうに口を曲げて、暖炉を見ていた。
「当日のメンバーに、ダグラスも参加してもらいます」
「じゃ、ロバートたちを私が案内する。ケイン殿はウイリアムと一緒に、少し後から部屋に来てくだされば良いです」
ダグラスがエールを飲む。ロバートがダグラスの顔を見て、口元を緩めて笑う。
「ケイン殿が警備を強化している頃には、ダグラス様の用意してくださった裏道から、俺らはすでに修道院から姿を消しているってわけか?」
ダグラスが満足そうに頷いた。ダグラスが話の中心になったから、機嫌が直ったのだろう。
ロバートが髭についたエールの泡を手の甲で拭うと、嬉しそうに笑った。
「パースの、どこだ?」
ロバートの目が輝いていた。
「グレイフライアーズ修道院です。深夜、眠りについた時に。詳しい場所は僕が案内しよう」
「おいおい。勝手に話を進めないでくださいよ」
女と離れたダグラスが話に参加してきた。エールを片手に持って、頬を赤くしている。少し酔っぱらったのだろうか。
ロバートが前屈みになった。早く計画を練ろうと、やる気を見せている。
反対にダグラスがソファに深く座り、足を組んで座った。寄りかかってくる女を、面倒くさそうにあしらった。ロバートとケインで話を進めているのが気に障ったようだ。不機嫌そうに口を曲げて、暖炉を見ていた。
「当日のメンバーに、ダグラスも参加してもらいます」
「じゃ、ロバートたちを私が案内する。ケイン殿はウイリアムと一緒に、少し後から部屋に来てくだされば良いです」
ダグラスがエールを飲む。ロバートがダグラスの顔を見て、口元を緩めて笑う。
「ケイン殿が警備を強化している頃には、ダグラス様の用意してくださった裏道から、俺らはすでに修道院から姿を消しているってわけか?」
ダグラスが満足そうに頷いた。ダグラスが話の中心になったから、機嫌が直ったのだろう。