Mezza Voce Storia d'Aore-愛の物語を囁いて-
ジェイムズがロバートの首を突き刺そうとした。だが、先にリーゼルの剣が腹に突き刺さった。ジェイムズの目が腹に行く。
ロバートは剣を上に掲げると、ジェイムズの首筋に勢いよく刃を入れた。
ジェイムズの目が見開かれた。部屋の角で、様子を見ていたジョーンに焦点を合わせると憎しみの篭った視線を送ってきた。
リーゼルの剣が、ジェイムズの腹から引き抜かれた。
膝から床に落ちていくと、ロバートの刃が首から離れ、血を噴出した。勢いよく噴出した血は部屋にいる全員の身体に飛び散った。部屋中が、ジェイムズの血で赤く染まった。
ジェイムズが床に倒れてもなお、視線がジョーンから外れなかった。
ジョーンの耳には甲高い音が聞こえていた。ジェイムズの首から噴出している血の音だ。
ジェイムズに苦しめられる生活に、ようやく終止符を打てた。
(私は幸せになるのよ。王室の子を産むだけの人形じゃないの)
ジョーンはジェイムズに背を向けると、ドアの前に立っていたアルバートの横を通り過ぎて、廊下に出て行った。
ロバートは剣を上に掲げると、ジェイムズの首筋に勢いよく刃を入れた。
ジェイムズの目が見開かれた。部屋の角で、様子を見ていたジョーンに焦点を合わせると憎しみの篭った視線を送ってきた。
リーゼルの剣が、ジェイムズの腹から引き抜かれた。
膝から床に落ちていくと、ロバートの刃が首から離れ、血を噴出した。勢いよく噴出した血は部屋にいる全員の身体に飛び散った。部屋中が、ジェイムズの血で赤く染まった。
ジェイムズが床に倒れてもなお、視線がジョーンから外れなかった。
ジョーンの耳には甲高い音が聞こえていた。ジェイムズの首から噴出している血の音だ。
ジェイムズに苦しめられる生活に、ようやく終止符を打てた。
(私は幸せになるのよ。王室の子を産むだけの人形じゃないの)
ジョーンはジェイムズに背を向けると、ドアの前に立っていたアルバートの横を通り過ぎて、廊下に出て行った。