Mezza Voce Storia d'Aore-愛の物語を囁いて-
「下手人を捕えました」
騎士隊の一人が廊下に出てくると、背筋を伸ばして大きな声で告げた。青い外套が乱れていたが、血の汚れは付いておらず、綺麗だった。
エレノアたちの部屋に行こうとしたジョーンは、動きを止めると、騎士の姿を見つめた。
「生きているのか?」
ダグラスが室内の様子を窺った。
「一人は、我々が中に入ったときには、すでに一人が窓の外にいました。布を垂らして脱出しようとしていたので、布を切り落としました。そのまま地面に叩きつけられ、一人は死亡しましたが、他の二人は生きています。多少、怪我はしてますが、死に至るような傷ではありません」
「襲撃者の生存を聞いているのではない。国王陛下は生きおられるのか、訊いているのだ」
ダグラスの低い声が怒鳴る。騎士は慌てて頭を下げると、謝った。
「我々が突入した際には、すでに国王陛下の息はございませんでした」
ダグラスが大きな溜息をついて、下を向いた。頭を抱えるように両手でこめかみを押していた。暗く見える顔には、笑みが確かに浮かんでいた。
騎士隊の一人が廊下に出てくると、背筋を伸ばして大きな声で告げた。青い外套が乱れていたが、血の汚れは付いておらず、綺麗だった。
エレノアたちの部屋に行こうとしたジョーンは、動きを止めると、騎士の姿を見つめた。
「生きているのか?」
ダグラスが室内の様子を窺った。
「一人は、我々が中に入ったときには、すでに一人が窓の外にいました。布を垂らして脱出しようとしていたので、布を切り落としました。そのまま地面に叩きつけられ、一人は死亡しましたが、他の二人は生きています。多少、怪我はしてますが、死に至るような傷ではありません」
「襲撃者の生存を聞いているのではない。国王陛下は生きおられるのか、訊いているのだ」
ダグラスの低い声が怒鳴る。騎士は慌てて頭を下げると、謝った。
「我々が突入した際には、すでに国王陛下の息はございませんでした」
ダグラスが大きな溜息をついて、下を向いた。頭を抱えるように両手でこめかみを押していた。暗く見える顔には、笑みが確かに浮かんでいた。