Mezza Voce Storia d'Aore-愛の物語を囁いて-
 百人以上のお供の人間がいて、女はジョーンを含め、たった四人しかいない。

 ジョーンが一部屋を使うなら、残りの女三人が一部屋となる。

 一部屋に大勢で寝泊りする男たちの部屋には、荷物は置けない。自然と、女がいる部屋に荷物が集まってしまうのだった。

 山のように積み上がっている荷物の中には、もちろんジョーンのドレスやアクセサリーも入っていた。

 ジョーンは暖炉の前に立つと、気持ち良さそうに眠っている愛犬を眺めた。

「ドアは閉めるな!」

 ドアを閉めようとしたエレノアの手を、ダグラスが止めた。

「襲撃者が全て捕まった保証はありませんし、他にいるかもしれません。王妃陛下を襲ってきたとき、ドアが閉まっていては、すぐに対応ができませんので、開けておいてもよろしいですね?」

 エレノアが困った顔をしてジョーンを見た。
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