Mezza Voce Storia d'Aore-愛の物語を囁いて-
笑い声とは別に、誰かが動いている音が聞こえてきた。音から想像するに、家臣がマードックを引きずり立たせようとしていた。
「私を馬鹿にしているのですか」
マードックが厳しく言い放った。ジェイムズの笑い声が止まる。
「馬鹿にしたのは、そのほうらが最初だろうが。余がイングランドの人質になっている間に、この国で何をしていた?」
ジェイムズの憎しみの籠った声が一際大きくなった。剣先をマードックの首に、向けて話を続けた。
「財政難で払う金はないと、余の身代金支払いを拒否し、金や物資を使いたい放題で、諸侯たちを丸め込んでいたのだろう? たとえ余がスコットランドに戻ってきても、好き勝手に政治を進められるよう土台作りをしていた。違うか?」
ジェイムズの声のトーンが上がった。マードックの悪事を話しているとは思えないほど、明るくなった。
ジョーンはマードックの唾を飲み込む音が聞こえた気がした。
「余が何も知らずにいたと思うか? そのほうの好き勝手にしたままにすると思ったか?」
「私は何もしておりません。全て、父のアルバニ公ロバートがやったのです」
「息子のお前も同罪だ」
ジェイムズが後ろに立っているジョーンの肩を抱くと、マードックから離れた。
「私を馬鹿にしているのですか」
マードックが厳しく言い放った。ジェイムズの笑い声が止まる。
「馬鹿にしたのは、そのほうらが最初だろうが。余がイングランドの人質になっている間に、この国で何をしていた?」
ジェイムズの憎しみの籠った声が一際大きくなった。剣先をマードックの首に、向けて話を続けた。
「財政難で払う金はないと、余の身代金支払いを拒否し、金や物資を使いたい放題で、諸侯たちを丸め込んでいたのだろう? たとえ余がスコットランドに戻ってきても、好き勝手に政治を進められるよう土台作りをしていた。違うか?」
ジェイムズの声のトーンが上がった。マードックの悪事を話しているとは思えないほど、明るくなった。
ジョーンはマードックの唾を飲み込む音が聞こえた気がした。
「余が何も知らずにいたと思うか? そのほうの好き勝手にしたままにすると思ったか?」
「私は何もしておりません。全て、父のアルバニ公ロバートがやったのです」
「息子のお前も同罪だ」
ジェイムズが後ろに立っているジョーンの肩を抱くと、マードックから離れた。