Mezza Voce Storia d'Aore-愛の物語を囁いて-
「エレノアやローラに聞くからいいわ。あの二人、意外と情報を持っているのよ」

「お喋りが好きですからね、女性は」

「あら、男性だって話好きな人は多いわ。一晩中、くだらない政治話をしているって聞くけど」

 ノックが二回、聞こえ、ケインがすっとジョーンから離れて後ろに下がった。

 ジョーンはソファに座ってから、振り返った。ドアが開くと、エレノアとローラが息を切らして立っていた。

 大広間から退出したのを知って、追いかけてきたのだろう。ローラが胸に手を置いて、呼吸を整えていた。

「遅くなって、申し訳ありません」

 エレノアが頭を下げると、ローラも一緒に謝った。

「少し疲れたわ。お水をいれてくれる?」

 ジョーンは笑顔で、エレノアとローラを見た。ウイスキーを飲んだ身体が熱くて、お水を飲んで落ち着きたかった。

 ジョーンはソファの背もたれに身体を預けると瞼を閉じた。
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