敏腕美人秘書のみゆきさん ■

「…ミユキは、
 おれを探すのも『仕事』だととらえている。
 
 ミユキは仕事一筋だろ?」

「---はぁ。」


「…--だから、
 おれは
 
 ミユキに生きがいを与えてる。」



「---はぁ」


社長の独自の理論に
なかなか共感できず、
生返事。


返答に困る。


多分、深雪さんが聞いたら、
怒るだろうな。

ーーーうーん。

ぶち切れかな。



そんなことを思いながら、
社長に向かい合う。


「とりあえず、
 社長は、逃亡癖を正当化したいんですね?」

少し困ったように
顔を傾けながら
見上げるように社長を見据えた。


一応、かわいらしい顔立ちってよく言われる俺は、
社長を取り押さえるとか
力づくでーーとかは
キャラじゃないからあんまりやりたくない。


でも、ここはとり逃がさないように、
入り口側は俺。


社長は、
ちょっと驚いたように
目を見開いてから、

また、ふっ と笑った。

一日に
二回も社長の
微笑みが見れるなんて、
多分、俺、階段から落ちるかもしれないーーー

いやいや、
雷に打たれるとか?

なんて、ちょっと失礼なことが一瞬よぎる。



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