ありえへん!!
俺がパンを食い終わったんを見て
「で」
「はい」
「思い出したか?」
夕べのことやな。
先輩を見ると片方の口角を心持ち上げて
「覚えてないようだな」
「はぁ…すみません」
「別に謝ることはない」
再びマグカップにコーヒーを注いで
「どこら辺まで覚えてる?」
「えっと…先輩と焼酎飲んで…先輩のお父さんが奈良の出身で…」
「ん」
「それから…」
そこからの記憶が途絶えてる。
「お前、今日の休みに部屋の片付けしなきゃいけない、めんどくさい、俺片付け苦手だ~先輩やって下さいって俺に絡んできた」
「へ、へっ?」
俺、せ、先輩にそんなことを言うたんか?
慌てて椅子から立ち上がり
「す、すみませんでした」
深々頭を下げる。
「あ~いいから。座れ」
「は、はい」
椅子に着き
あ~俺めちゃめちゃ恥ずかしいやん。
昨日初めて話したと言ってもいい先輩になんてことを。
絶対に酒癖悪いと呆れられてるやろな。