私が立ち上がらなかった理由
「よくないです。電車の時間があるので。」


顔をあげずに私は答える。



「え~、いいじゃん?てか高校生?大学生?」


「大学生です。」



はぁ。
ため息をつきながらレポートを書くのを諦める。



「よかった、じゃあ未成年じゃないよね?」


「よくわかりませんが、なんですか?」


「ていうかもしかして17、8くらいかなぁって思ってた。年下にみられるんじゃない?」



確かにたいてい実年例より下にみられる。

童顔なのだ。



「そうですね。」


年下にみられるのはいいのだが、高校生というのは失礼な奴だと思う。




「俺、流。名前は?」

< 6 / 29 >

この作品をシェア

pagetop