【BL】俺がお前にできること
そのあとの郁馬の試合は凄かった。
ほぼ圧勝。
でもちらりと弥生のチーム見れば
弥生の様子がおかしかった。
そりゃ3、4回も試合してたら
疲れるのかもしれないけれど、尋常じゃないほど息が上がってて……
俺の友達の濱田が
すごく心配そうに弥生を見ている。
弥生といえば、陽向さんだなあーと思って探してみれば、陽向さんは、別コートで試合中だった。
あっちも圧勝。
だけど、陽向さんは、試合に集中していなさそうだった。
「弥生……」
いったい、何があったんだろう……
そんなとき、隣から女子の歓声が聞こえてきた。
「きゃあーーっ!!
さっすが郁くんねっ、鈴もそう思うでしょ!?」
「う、うん…」
あ、近くに鈴いたんだ……
「ほら、早く!おめでとうって言ってきなよ!
郁くん鈴の応援で勝てたようなものでしょ!」
「ちっ、ちが…///」
「だってメールで頑張ってね、って送ったら絶対に勝つってきたんでしょ?しかも、郁くんは鈴のこと好きなんだし~」
……メールしてたんだ、鈴。
郁馬も何も言ってなかったから、知らなかった…