【BL】俺がお前にできること
「弥生ちゃんと俺、五時間目さぼるから」
「……勝手に決めないで下さい」
ふいっと、そっぽ向いていたら
濱田の袖掴んだ手をとって僕を引き寄せる。
「いーなー、俺もさぼりてぇ……でも次、数学だから俺はパスするなっ!じゃあな、弥生~」
また数字は俺が教えてやるから~とか何とか言って手を振って僕から離れる濱田。
……僕を嫁だと言うくせに、見捨てないでよ。
濱田の姿が消えたら、ヒナはやっと本性現して、僕にちょこんと唇を寄せる。
「数学は濱田より、できるよ?俺」
「僕はさぼる、だなんて言ってない」
「嘘。俺と一緒にいたいって顔してる」
そう言って、校舎の階段を登っていくヒナに着いていってる時点でヒナの言葉を肯定してるじゃん、って呆れて笑う。
「自惚れてるね、ヒナ」
「素直じゃないね、弥生ちゃん」
チャイムが鳴って、だれもいない階段を
手を繋いで登っていく。
ヒナが僕より早く行ってしまうことが、怖くって、置いていかれたくなくて、繋いだ手……より強く握る。
「……くくっ、ほらね、弥生ちゃんは自分が思ってるより俺が好き」
自分が思ってるより、は置いといて
ヒナよりは、ってことは認めるよ。