Hurly-Burly 4【完】

可愛さだけではないのがナル君の癒し効果だ。

「気持ち悪くなったら散歩しに行こうな?」

「ありがとう、ナル君のおかげでだいぶマシだよ。」

ただ、手を引いてくれるだけで本当に緊張が解れた。

よく見ると、周りに見知った不良も居た。

ゴワゴワしてる密集地帯は雄叫び上げてる

人も居て通りがけ失禁しそうになった。

やっと、人が少ないところにたどり着くと

そこはいつも7人がソファーで座ってる一角だった。

「お疲れ様、日和ちゃんよく頑張ったね。」

「うっ、馨君恐ろしかった!」

馨君の微笑みに安堵したのも束の間で、

ものすごいウザい男がすぐ間近に迫っていた。

「うおー、女神っ!!」

「ひっいいいいいいいい!!」

肩に手を置かれて咄嗟の防衛反応で、

背負投を繰り出していた。

「ごめんなさい、死んで下さい、消えて下さいいいいっ!」

背後に回られると咄嗟の行動に出てしまう。

「め、女神が5人居るように見えるよ・・・・」

目を回しながらKOした上條さんは、

どふっと言いながら灰になった。

「危なかったわ、変質者かと思った。」

「ヒヨリン、大丈夫か?変なことされてねぇよな!?」

「う、うむ。」

「って、ナル君酷いではないか。僕が倒されたのだよ。

心配するのは僕の方ではないかな?」

「あんたは頑丈だから大丈夫だろ。」

上條さんがムクッと這い上がった。

「女神は強くて美しい!また会いに来れて良かった。」

「すいません、骨折れてませんか?」

「し、心配してくれるんだね!!」

両手をギュッと掴まれてギョッとした。

「心優しい君も素敵だ。」

「あの、鏡割れてますが?」

その瞬間、上條さんはもう一度灰になった。

凍りついたように動かなくなったのを見て、

手を解いてそっとしておいた。

あ、あたしのせいではないから。

彼があたしの手を掴んだ時に離したんだもの。

「立花さん、ほっといていいですから。」

この前来てたナントカさんだ!

この人は常人の人っぽいよね。

眼鏡の奥に輝く瞳は綺麗で、

よく見るとナルシストより美しい顔立ちの持ち主だ。

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