Hurly-Burly 4【完】
あたしの頭が堅すぎるわけじゃないはずだ。
「あ、あの、お招きどうもありがとうござ、ございます!」
そう言えば、上條さんがここに来るのはあの事件以来
で、ずっとお礼を言いそびれていていた。
彼も一応あたしの力不足の分手伝ってくれていたのは
確かで連絡先は知らなかったから言えずにいた。
「か、上條さん、こ、こ、この間の」
この人、やっぱり苦手だ。
「あ~、そういうの気にしなくていいよ。
日和ちゃんのためなら何でもしちゃうから。」
しかし、彼のウィンクは背筋がゾッとする。
「は、はい・・・・不気味だわ。」
「今、軽く酷いこと言わなかった?」
「つーか、まだ諦めてなかったのかよ。」
慶詩が上條さんのオデコにデコピンすると、
顔を赤くして怒り出す上條さん。
「ぼ、僕の美しい額になんてことを!」
「あ~ん?テメェほど丈夫なヤツはいねぇだろ。」
「顔は止めてくれ!僕の商売道具なんだからな。」
そして、ナルシストであることを認めるような
口ぶりで慶詩と口論してる。
「日和ちゃん、お腹空いたよね?アイツ等のことは
気にせず、先に食べてていいから。」
今更のことかもしれないが、人と関わることで
あたしの内面がだいぶ変わったのかもしれない。
「馨君、お箸貰ってもいい?」
4月のあたしだったらきっとこんなところ1分でも
1秒でも持たないだろう。楽しいって感情も湧かなかっただろう。
それがどんなに意義のあるものだったか。
踏みしめてやっと少し分かった気がする。
伊織君と慶詩が作ったというパーティー
料理はどれも美味しかった。
2人とも料理の腕が本当に達者らしい。
もしかしたら、あたしよりも上手かもしれない。
コントをしてる不良メンバーズを陰ながら
こっそりと応援しながらお昼ご飯も食べずに居た
食欲を発揮したのは言うまでもなかった。
それは、いつも以上に空腹だったもので
見慣れている彼らにとっても驚異だったとか。
見慣れてなかった上條さんたちに至ってはきっと
驚いたことに違いないが、お腹随分と減ってたみたいだ。
やはり、昼飯を抜いたのはマズかったな。