Hurly-Burly 4【完】
本当はこんなところでウジウジしてるところ
なんて見られたくなくて意地を張り通そうしてるだけ。
弱さを見せたくなんかないってムキになってる。
「あた、あたしのことは気にせず戻るがいいさ。」
「何、拗ねてんの~?」
鼻水をズズっと啜ると伊織君がからかうように言った。
「ほっといてくれ。あたしはお花さんと一緒に
ダンスを踊るんだからな。」
すると、慶詩が舌打ちしながらガシガシと頭を掻いて
伊織君へと視線を移した。
そして、2人であたしの顔を覗き込んで呆れたように
力もなくため息を吐き出した。
「テメェは何いじけてんだ。オラッ、言ってみろ?」
「表情じゃちっとも分かりやしねぇんだからよ~」
「・・・・・何もないもん。」
木に抱きつきながら早く戻ってくれればいいのにと
思いながらも悪態づいて思ってもないことを言えば
心がグサッと何かを突き立てられたような衝撃が襲った。
これ以上、醜態見せたくないんだから早く帰って欲しかった。
「何もねぇってならさっさと戻んぞ。」
「風に当たって居たいお年頃なのよ!」
どんなお年頃なんだよってツッコミを入れてくれても構わんぞ。
早く取り戻したかった。
今までのあたしはどうしてたんだっけ?
あたしは普通で居られてるんだろうか。
「んじゃ、しょーがねぇな。ちょっと、待ってろ。」
慶詩が明らかに大きなため息を吐いてすぐに、
校舎へと走って行くのだった。
よ、ようやく、諦めたのだとばかり思ってた。
後は、伊織君を騙してやろうかなんて企んでたら、
伊織君が空を仰ぎながら紫煙を空中に放った。
「伊織君も戻りたまえよ。」
「それが俺も風に当たりたいお年頃なのよ~」
「じゃあ、場所を移動する!」
「おいっ、待てコラッ」
馬鹿だ、あたしどうして分かんなくなったの?
本当は突っぱねられないくせにさ、強がる
しか自分の護り方分からないだけで意図も
簡単に挫けそうになる自分が心底許せない。
こんなことでは、駄目だって分かってる。
到底追いつきそうになんてないさ。
母さんのような人になりたいだけなのに、
あたしじゃなれないんじゃないかって弱気になる。
「伊織君、へ、変なこと言っていいか?」
「不気味な妄想はおやめなさいよ~」
それでも、多分信念は曲げられなかった。