Hurly-Burly 4【完】
自転車でこんなところまで1人で何しに来たんだ?
「ユウヤ、何でここに居るんだ?」
「それはこっちのセリフだ。」
「えっ、乙女にそんな質問をしちゃうの!?」
「何だよ~、彼氏とか居るのか?」
「そんなの居たらみんなと遊んでられるわけなかろう!」
カラカラ自転車から音が鳴る。
「それもそうだよな。」
「何さ、変なこと聞かないでよね。」
自転車のカゴに鞄を入れられた。
持ってた鞄をいきなり引っ手繰ったから
泥棒って言ったらユウヤに変なこと言うなって
怒られたから黙った。
「ゆ、ユウヤ何か今日変だよ?」
「そんなことねぇだろ。」
だ、だって、こんなところに居るのも
可笑しいなって思ったけど、ユウヤ
いつも誰かと一緒じゃないか。
ぼ、ボーリングはどうしたんだ?
「ボーリング行くんじゃなかったの?」
「昼間行った。」
「ふ~ん、どうだったハイスコア?」
ユウヤがにんまりしながら今日のボーリング
大会の話をしだした。
どうやら、優勝はもっくんだったみたいだ。
豪華賞品はちぃ君が買ったたい焼き袋。
結局、ちぃ君が全部食べちゃったんだとか。
それだったら違うものにすれば良かったんじゃないか
と思ったけど、それだとちぃ君が嫌だって言ったらしい。
「ちぃ君、たまに我儘王子になりませぬか?」
「そうか?」
「だって、前にも我儘言ってましたぜ。
駄々こねて大変だったんですけどね。」
あの、降ろしてくれなかった時は手に汗
握るぐらいビックリしたからね。
「あんまり言ったりしねぇけど、
それってヒヨリンに気許してる証拠だろ?」
「は、はいっ!?」
ちょっと、それはビッグニュースです。
現場のユウヤさんそれはどういうことですか?
そんなの初耳なんですけど?