でも、先程のような寒気はしなかった。


「じゃぁね」


青年は、フッと笑って歩き出した。


「ちょっと待って!」


私はハッとして呼び止めた。

でも、青年に止まる気配は無い。
私は、思わずムキになって大声を出した。


「待ちなさいって言ってるでしょ!」

「お、おい!夏目!!」


世多警部が慌てているのが横目で見えた。

が、私は無視した。


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