【コラボ】パラレル・ラブストーリー
一方、生徒会室に一人残された瑛は、引き続き勉強をすることにした。
得意科目は数学。
苦手科目は国語。
漢字などは問題じゃない。
わけのわからない文章題が苦手なのだ。
数学は美しい。
問題を公式にあてはめ、順序を踏んでいけば必ず答が出る。
国語はだめだ。
【筆者の思惑にあてはまるものを次から選べ】
……他の人間の思惑など、わかるわけがない。
そもそも、大昔に死んでいる人間が書いた文章に寄せられた思いなど、誰が正しく理解しているというのだ。
読むのも書くのも苦手な瑛は、小論文が書けずに、推薦入試を断念した。
目指すは、1月のセンター試験。
選択肢があるマーク式なのが救いだ。
国語も、自分で文章を書かなくて済むから。