【コラボ】パラレル・ラブストーリー
龍真と神無は裕也の妨害を恐れ、その場を立ち去った。
少し気の毒な気もするが、仕方ない。
龍真は途中から神無の手を引いて、近くの公園まで走っていった。
「ここなら、大丈夫か」
「うん……多分」
龍真と神無は、公園のベンチに並んで座った。
よく見れば神無は私服で、小さな鞄を持っていた。
「どこか、行くところだったのか?」
「う、あ……」
たずねられた神無は、気まずそうにうつむく。
そして、ぽつりと薄情した。
「まりあの、とこ……」
「…………」
「さっきケータイに電話したけど、繋がらなくて。
おうちまで行こうかなって……」
「……俺について聞きたいことがあるなら、安城じゃなくて俺に言えば?」