【コラボ】パラレル・ラブストーリー
『あ、ありがとう龍真……』
『すみません、先輩』
倉庫へ他の荷物を持って追いかけていくと、二人は同時に「別に」と返した。
『遅くなったら送るから』
龍真は去り際、神無の頭をぽんぽんと軽くなで、そう言って他の仕事へ行った。
(嬉しい……)
その背中を見送った後も、ふわふわと落ち着かない感じがする。
『お疲れ』
そんな神無の横を、瑛が素っ気無く通っていった。
しまった、二人の存在を完全に忘れていた。
『お疲れ様ですっ!!』
挨拶をし、くるりとまりあの方を振り返る。
まりあはぼんやりと、自分の髪の先を指に巻きつけ、くるくると遊んでいた。