運命鑑定
『美紅ー!!』
もとからあたしを呼び捨てにする叶華は別に、あたしが叶華のことを名前で呼ぶようになって少し経ったときのことだった。
たくさんの友達がいるのにも関わらず、叶華があたしのところに来ることに疑問を抱いていたあたしは、さりげなく聞いてみた。
『...叶華はさ、なんであたしのとこに来るの?
...つまらないでしょ?』
どうせ叶華も暇潰し程度であたしと仲良くしているんだろう、と思っていたあたしは、未だに人を好きになれていなかった。
叶華も、ただ話しかけてくるだけ、という認識でしかなかった。
そんな冷めた心を作ってしまった原因は...家族、と少なからずあたしも含まれていた。
でも、叶華が笑顔で言った一言が徐々に、あたしの冷めた心を溶かしていった。
『え。そんなの美紅のことが好きだからに決まってるしっ!!』