運命鑑定
あたしは、前川という名字にピンときた。
そういえば...愛斗のお兄さんからの伝言で屋上に来てたんだった。
そう思い、イケメンな愛斗のお兄さんを見ると...似てない。
「あの...愛斗のお兄さん...ですか?」
あたしはおずおずと聞いてみた。
すると...
「あ。やっぱり愛斗から聞いてた?」
と叶華と同じくらいのキラキラした瞳であたしを見てきた。
「で...あの、用事か何かあるんですか?」
あたしは、屋上に来てと言われた理由が分からなかったので、さっさと切り出した。
するとあたしのそんな態度を見て、「あーもうっ、はやいよ」と声を出した。
そして、目を閉じて胸に手をあてて深呼吸をする愛斗のお兄さん。
あたしはその姿を首をかしげながら見ていた。
ふいに愛斗のお兄さんが目をあけ、夕日のせいなのか真っ赤に染まった顔で言った。
「美紅ちゃんを一目見たときから、好きになりました!!
付き合ってっ!!」