運命鑑定


そうやってじゃれあってるうちに、あたしの家に着いてしまって...。


「家、ここです」


そう言ったあたしに、悲しい顔をしたセンパイは

「あーもう着いちゃったの?」

と言った。


あたしも、1人で帰ってくるときよりも時間が短い気がして、まだ一緒にいたいと思った。


明日は土曜日で学校が休みだから会えないし...。


そう思って、その場から動こうとしないあたしに、センパイはあたしの頭をポンポンと撫でた。


「明日 学校ないから美紅ちゃんに会えないじゃん。 悲しいなー」


センパイが言った言葉に嬉しくなった。あたしと同じこと考えてたんだ、って。


普段無表情のあたしでも、センパイの前では結構表情が変わるもので、あまり見せない笑顔をセンパイに向けて言った。


「同じこと、考えてました」


するといきなりセンパイはあっちを向いて、片手で自分の顔を覆った。


「?」


時々、センパイは意味の分からない行動をとる。

あたしはセンパイが何をしているのか分からなくて、回り込んでセンパイの顔を覗きこんだ。


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