運命鑑定



「...真っ赤」


思わず口に出したあたしに、センパイは真っ赤になった顔で怒った。


「美紅ちゃんのせい!! 」


それがなんとも可笑しくてクスと笑った。

すると...センパイは向こうを向いてしまった。


あーあ、拗ねちゃった。



「センパイ」

「...」

「センパイ」

「...」

「彼方センパ...」





ちゅっ






...?

あたしは目を丸くして口をぽかーんと開けて目の前で頬を膨らませているセンパイに目を向けた。


「美紅ちゃんが悪いんだもーん」


そう言ったセンパイの手はピースサイン。


あたしが呼んだ振り返り様に...おでこに...キ...キスしたんだ。と気付いたのは数秒後のことで。



「じゃーねー 美紅ちゃんっ!!」



笑顔のセンパイが、あたしに怒られる前にと元気に手を振って帰っていく。


あたしは、小さく手を振りながらセンパイの姿が見えなくなるまでその場に立っていた。




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