《続》跡目の花嫁さん~家元若旦那の危ない蜜月~
* * *


久しぶりに、俺と桃は一緒に部屋に帰宅した。


「具合悪くなったのはどうして?桃」


「和也?」


桃は俺の不穏な態度を察したのか不思議そうに見つめる。


「俺が何も知らないと思った…桃…濱部社長と浮気してるよね」


「和…也!?」


「俺がシンガポールに出張中、二人で産婦人科に行って…ラブホに入ったんだろ?」



「入ったのは認めるけど…私たちは何も…!?」


自分も美古夫人と浮気したかもしれない。
自分のコトは差し置いて、俺は桃を咎めた。




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