《続》跡目の花嫁さん~家元若旦那の危ない蜜月~
ずっと、慣れ親しんだ夫の姿に私の鼓動はドキンと跳ねた。


3ヵ月振りに見るトーマは今までになくカッコよく見える。


夕映えが見せる光の加減だろうか?


「お前は本当に学習能力が足りない。人様まで巻き込んで…一体何を考えてる?」


口調は昔と同じだ。


別人みたいに見えていた自分の夫の親しんだ部分をようやく見つけられて、安心した。



トーマは私を手招きした。



私はトーマに近づいていく。



間近で見れば、やっぱり私の愛する夫・トーマだ。



「・・・人に迷惑ばかり掛けるお前には少し、お仕置きが必要だな」


「お仕置き?」


「そうだ。小悪魔…」


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