夏音




そのころだった。
玲が好きなんだと気がついたのは。


自分では気がついてないだろうなとは思うけど、玲は密かに王子様と呼ばれて、ファンクラブだってあった。

玲は、私には勿体無いくらいに、かっこよくて、誰にでも優しくて、素敵な人だった。


「なんで玲のこと好きになっちゃったのかな………」


小さなため息とともに出た言葉は、虚しくも宙を漂っていた。


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