夏音



「やっと帰れるわ。」


わざと呆れたように俺が呟くと、それに気がついたのか、愛姫がごめんなさーい、と笑った。



……… …… …



いつものように愛姫の歩幅に合わせて、ゆっくりと歩く帰り道。

楽しそうに今日あったことを話す愛姫。
さっきまでの眠たそうな顔からは想像出来ないような、明るい表情。

その表情に少し胸を高鳴らせてしまう。
好きじゃないはずなのに。


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