幸せの在処


まだ出会って日も浅いし、家に入れたのも始めてなのに…。


「はい。」

「ありがとう。」


タマの前にも小皿を置くと、美味しいに飲み始める。


牛乳ばっかりじゃなくて、缶詰とかいるかな?


買いに行かなくちゃね。


「パンとおにぎり買ってきたけど、どっちがいい?」

「ん〜、じゃあ、おにぎりで。」


のぶからおにぎりを受け取る。


そういえば、昨日は結局ご飯食べないで寝ちゃったから、お腹空いてなぁ。


昨日…。


のぶに抱きしめられたんだった…。


忘れていたわけじゃないけど、考えないようにはしてた。


のぶも気にしてないみたいだし。


私だけが騒いでも…どうにもならないし。


「なぁ。」

「なに?」

「お前ってさ、人間不信?」

ーードキッ「え…?」


心臓が…


息が…


まっすぐに見つめてくるのぶ。


目を、そらしたい。


けど…そらせない。


苦しい…。


まさか…そんなこと聞かれるなんて。





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