赤い薔薇の下で【六花の翼コラボ】




「……ん?」


「この声は……」



声に気付いたらしい龍真とオーリィが顔を上げ、話していたまりあと太一も話をやめて声の方へ視線をやる。


そして、現れた人影に――神無達は思わず固まった。


何故なら、そこに立っていたのは……



「……遅れたな。こいつが怪しい気配の正体だったぞ」


「怪しいってなにが!っていうか離しなさいよ!!」



瑛から離れようと暴れる清良と、その清良をお姫様抱っこしている――瑛だったから。



信じられず、思わず目を見開いたまま数秒間その光景を凝視していたオーリィは……



『アカン!』



ハッと気付き、視線をまりあの方へと向けた。


そして、驚愕から――みるみるうちに表情を暗くするまりあに、嫌な予感が的中した事を悟る。




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