わたしは彼を殺した、そして彼に殺される
わたしは、あきらめた。

そして…

覚悟を決めた。

「わかったわ、あなたの好きにして。わたしが殺したんだよね。みんな、わたしのせい」

頭を上げて彼に向かって言った。

「やっと、わかったか。ただ、おれは死んでるからお前を殺せない…言ってる意味わかるよな」

と言ってニヤリと笑う。

不敵な笑み。

彼のあんな表情、初めて見た。
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