わたしは彼を殺した、そして彼に殺される

午前の授業が終わり、やっとお昼休み。

まだ半分か…

いつもより長く感じる。

お昼はいつも友達と一緒に食べる。

その子がわたしの前にやってきて、

「ごめん、今日は先約あって…」

すまなそうに言った。

まったく目を合わさないで…

わたしは、うっすら笑顔を作って、

「気にしないで」

とだけ言って、

ひとり、ご飯を食べはじめた。


まるで喜怒哀楽が消えたよう。

何があっても、心が動かない。
< 55 / 130 >

この作品をシェア

pagetop