甘い姫のスパイス達
私の声も聞かないくらい
ズンズン進んでいく遥さん
もう咲さんの姿も
見えなくなっていた。
「…はぁ…はぁ…遥さん!」
ードンッ
突然止まった遥さんの
背中に思いきりぶつかって
痛くなった鼻を押さえながら
遥さんを見上げた
「あ…わりぃ…」
「もう!いきなり止まるのは
やめてください!!」
私がそう言えば
遥さんはわらいだして
頭を撫でながら謝ってきた
「ちょっと付き合って」
「どこにですか?」
「買い物ー」
そう言って車に乗り込んで
私を待つ遥さん