赤い糸のその先は…。


予約のお客さんもいなくなり、

お店を閉めて私達だけのパーティー会場になった。





「あれ?社長って......。」麻美ちゃんが気付いた。


「ああ、あれ? 義足をつけているのよ。」


「普通に健常者に見えますね。」


「うん、一応ジムに通って筋トレしているし。

義足を付けてスーツを着ていればわからないのよね。」


社長は若い時の交通事故で片足の膝下を失ってしまったというのは、


社員だったらみんな知っている事。


あまり社員の前に姿を見せることがないので、


こうやってお目にかかるのは珍しいのだ。
< 150 / 238 >

この作品をシェア

pagetop