赤い糸のその先は…。



食事が終わって、車に戻ってきた。




「なぁ、何怒ってるんだ?」


「別に。」


「まだ、おでこが痛いのか? じゃあ、俺がフーフーしてやる。」


「もう、何言ってるんですか。」


課長が調子にのって、顔を近づけてくる。


顔が近すぎーー!!


両手で、それ以上近づいて来ないように課長の顔を抑えて阻止した。


阻止したのに、課長にその両手を捕えられて、また顔が近づいてきた。


キスなんてしたら、噛み付いてやるんだからっ!


そう思っていたら、課長の顔が止まった。


「で? 俺の顔を見てたら何を思い出せそうなの?」


「......。」
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